2009年08月14日
「シュタイナー入門」

新書。
やわらか~くかみくだいたシュタイナー教育についての本しか読んだことがなかったので
広く深い人智学ってのは一体どんなもの?それからシュタイナーさんってどんな人?
というところを広く浅く知りたくて、買ってみました。
が、それは無理なことでした。
むずかしー!!んです!
私の読書の時間は夜布団に横になってからなので、
何度も「??どこまで読んだっけ?」と辿らないと意味がわからない。
ゲーテとかフィヒテのあたりは、だいぶ根気強く何度も読み返してみたけど
やっぱり意味不明・・・悔しい!
世界史大好きだったのになー。山川の教科書引っ張り出したくなりました。
あと数ページで終わるので、とりあえず読み終わってから。
勢いがないと読み終えられそうにない

入門でこれじゃあ、シュタイナーの著書なんて読めるのか?!
難しい難しいと言われるので、いつかは!と思っているけど、道のりは遠い

でも、この著者はなかなか魅力的でした。
この人が大学のゼミの教授だったら、変人だけど授業は面白そう。
さて、難しすぎてまとめきれないので、紹介文を引用↓
「シュタイナー教育」や「人智学」で日本でも広くその名が知られるルドルフ・シュタイナー。
だが、アカデミズムからは「胡散臭いオカルト」との烙印を押される一方、
受容する側にも、その思想への盲目的な追従、偶像化が見られるなど、
ここ日本でのシュタイナー理解はまだ充分とはいえない。
彼が立脚した第一次大戦下ドイツの時代状況、
また、ドイツ精神史における思想系譜、歴史経維に広範な省察を加え、
その生を内側から活写することで、
「みずから考え、みずから生きること」への意志を貫いた「理念の闘士」、
シュタイナーの思想的核心を浮き彫りにする。
第1章 教育思想の源泉―他者への目覚め
第2章 認識の探究者―カント、フィヒテ、ゲーテをめぐって
第3章 それは「オカルト」なのか?―西洋と東洋の霊性史
第4章 神智学運動へ―ブラヴァツキーの闘い
第5章 ドイツ精神文化の霊学―純粋思考と帰依の感情
第6章 戦争と廃墟の中で―「国民」になる以外、生きる道はないのか!
第7章 魂の共同体―ナチスの攻撃と人間の悲しみ
ここまで↑
よくわかったことは、幼児教育は彼の真ん中にあったことではないということ!
それから、かなり理屈っぽい人間であること。
彼の思想を理解するには、彼の時代までのキリスト教のあり方を知る必要がある。
ローマカトリック教会が正統を保つため異端や異教を弾圧してきた結果、
その多様性は隠れざるを得なくなり、オカルティズムとしてひっそり生きてきた。
そのように一部の人間(カトリックでは神父)だけに神(=霊的なもの)との
交信が限られてきた当時までのキリスト教ではなく、
すべての人に開かれたものにしよう、というのが彼のオカルティズム。
この場合の「オカルティズム」は、日本で一般的にイメージされる「オカルト」とは全く意味が違う。
「オカルト」の語源は「隠されたもの」。
ちなみに日本では宗教的多様性が維持されてきたので
ヨーロッパと同じ意味でのオカルティズムは存在しないと著者は言っています。
唯物論否定。
だからといって、スプーンが曲がるみたいな、物質的にわかりやすいことに
その表れを求めるのは精神的退廃である?
直観よりも考えて考えて考え抜いたところに霊的なものとのつながりがある?
これがシュタイナーを知ろうとすれば避けては通れない彼の思想の真正面なんだって。
私の理解が悪くてニュアンス多々間違ってるかもしれませんが
しかし、教育だけに一生懸命な人生だったわけじゃないのに
それぞれの分野で一目置かれる功績を遺していったなんてすごいなあ。
むしろ全般的に考えていた人だからこそ、すべての分野にそれが活かされているのかもしれない。
もっとバイオダイナミック農法のこととか医学のこととかも出てくるかと思ったけど
この本はシュタイナーの思想を語る本だったので、その辺は全然載ってなかったのが残念。
次はその辺にも触れている本を読みたいな